地熱発電について(1)日本の状況

数日前の「クローズアップ現代」で、「地熱発電」が取り上げられていました。ご想像のように、日本は火山国のため大量の地熱資源があります。それをどう生かすか、というのが番組のテーマでした。私は、ちょっと違う観点でも印象に残りました。2回にわけて説明します。まずは1回目「日本の状況」について説明します。

最近の報告によって、日本の地熱資源量は世界3位と報告されたそうです。その埋蔵量は1,300万キロワット、原子力発電所13基ぶんのエネルギーに相当します。参考記事を以下にあげておきます。

「地熱(1)資源量、日本3位」(2009年4月10日 日経産業新聞)

日本はこれまで、世界に先駆けて地熱開発を行ってきましたが、最近は、新たな発電所開発の動きは遅いです。現在18基の地熱発電所がありますが、まだまだ埋蔵量に見合った発電量ではありません。世界的に最も発電量が多いのはアメリカです。ここでも、googleが投資に乗り出したりして、盛り上がっています。

さて日本で開発が進まない理由は、まず、その初期投資コストの高さです。地質調査費、発電設備、送電設備などにかかる費用が高い。5万世帯(2万kW)レベルの発電所に150億円程度かかるそうで、そのコストの回収には少なくとも10年はかかるといわれます。よって一般企業では手が出しにくい。番組では、石油元売り大手の出光が地熱発電について検討していましたが、やはりコスト面で折り合いをつけにくいようでした。日本にはまた「温泉源の保護」や「景観破壊」などの課題もあります。

もう一つ、これまで開発が進まなかった理由は、かつて地熱発電開発を始めた後、石油価格が大幅に下落したことです。そのことで石油を利用した発電コストが圧倒的に下がり、地熱への関心が薄れてしまいました。しかしこの現状は、昨今の石油価格の上昇や環境意識の高まりなどで変わりつつあります。

ではどうするか。まずは、政府の対応が重要になります(最近ほど政治家の政策に興味を持ち、期待したことはありませんねー)。

・電力会社への「再生可能エネルギーによる発電率」向上の義務付け
・電力会社への再生可能エネルギー買取義務と高い買取価格の設定
・各種の発電施設での送電線の共用化(自治体とも協力)
・地質調査(特に、掘削位置特定)技術の向上

といったところです。世界のトップ地熱技術においても優れた技術を有する日本です。太陽光発電、風力発電とあわせ、是非、エネルギー大国になりましょう。